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美しい里山を目指す暮らしとアート

『桃源郷の景色』の画像

北茨城市に移住して6年目。地域おこし協力隊として3年。集
落支援員3年目の石渡のりおです。今回は、市内山間部・富士ヶ丘揚枝方地区での取り組み桃源郷づくりの現況を報告します。この仕事の目的を簡単に言うと「この地域にある資源を活かして美しい里山をつくる」ことです。

『炭窯』の画像

12月から5月は炭焼きをします。山に入って木を切り倒し、運ん
で、薪にして、焼いて炭をつくる。地域の方々に教えてもらい、現在も一緒にやっています。当然ながら、古くから営まれてきた炭焼きという仕事に金銭以上の役割があったことは明らかです。山に入ることは、人間界と自然界の境目を整備することです。適度な木の伐採は植生を豊かにします。重労働ではありますが炭焼きと里山づくりは一体のように思います。はじめて3年目でやっとひと通りの仕事を覚えました。関東唯一の伝統的な炭焼きになれるかもしれません。

6月から10月までは草刈りをします。主な目的は、地域のみなさんと植樹した桜の管理です。草を放置しておくと、幼く弱い桜の苗は伸びた蔓などに倒されてしまいます。また耕作放棄地に菜の花の種とコスモスの種を蒔いて花を咲かせます。炭焼きと草刈りは、山と大地それぞれ舞台は違いますが、その両方を利用してきたのが里山の暮らし。それを現在から未来に残し伝えるのも面白くなってきました。なぜなら現代社会は自然を忘れているからです。

『楮から作った和紙』の画像


草刈りや炭焼きの作業を通して、山菜の場所をみつけたり、紙の原料の楮をみつけ和紙を作ったり、陶芸の粘土を採掘したり地域資源の再発見にもなっています。これら取り組みをより多くの人に知ってもらうため、花見祭りを4月、秋のお祭りを10月に音楽イベントとして開催しています。この地域の方々が移住者を受け入れて、さらに協力して一緒に活動してくれる、取り組みの規模は小さくても、このような理想郷が実現していることをここに記録しておきます。

『桃源郷秋祭り』の画像

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